あるアナクロ技術者の日常のひとコマ

あるアナクロハードウェア技術者のちょっとした日常など

もぉどぉにでもしてぇ〜

そんな風に、チョット前のCMみたいに歌いたくなる出来事が。
…こらそこ、「またか」と内心ほくそ笑んだりしない!(ぉ
というわけで、簡単に。

とある出荷済みの装置でトラブル発生。
解決法としてACを絶縁する必要が出てきました。
要は根本原因は装置内蔵のスイッチング電源にあるわけです。
で、フィールドでのトラブル回避が目的なので、電源の修正では日程他で問題があります。
じゃトランスで絶縁しましょう、という決着となったのです。
この時点で私に話が来ました。
そこまでは特に問題ないんですが…

必要なスペック見て「?」となったわけです。
上述のような状態なので、単純にAC100Vを入力してAC100Vを出力してくれるものが欲しいはず。
にも関わらず出力がAC50VのタイプのサンプルとAC100V出力のサンプルと2種類要求してるって、どーゆーこと?
はい、ここでまず一度冷笑が出てきますね(ぉ

更に、装置としての消費電力を確認しました。
AC8W程度とのこと。
そして既にメーカに要求しているサンプルの容量を確認しました。
AC50V、AC0.16Aだそうで。
…えーと、計算すると8VAですね。

_| ̄|○

ここで私がどれほどダメージを受けたかわかる人は、電気の基礎知識をしっかり持っている人ですね。
そこで、電気の基礎が理解できていない人のために解説が必要になるわけですが。
ACというのは交流の事を指します。
一般家庭のコンセントがそれに当たるわけです。
で、電力というのは電圧×電流であることは一般知識として記憶に残ってる人もいるんではないかと思うわけですが。
交流の場合、三角関数に定義されるような波形で、上記式は電流及び電圧がタイミングを含めて厳密に一致して成立するわけです。
とは言え、実態はズレというものが存在するため上記の式に加え見かけ上のロスも計算式に入ることになります。
このロスとも言うべきものを力率と呼ぶわけで、これは%で扱われるわけです。
というわけで、交流における電力の計算は、電圧×電流×力率となるのです。
…ここで、一般的なスイッチング電源の力率がどのくらいか、というと、70%程度なんですよね…
定格オーバーしてるやん!
そーゆーつっこみを入れた人はある意味正しくて、ある意味不足しているのです。
というのも、量産フェーズを考えた場合、ばらつきというものが存在しますが、そのばらつきを考慮していないとか、ディレーティングを配慮していないとか、実を言えばそれ以上につっこみどころが満載だったりするのです。

………えーん………(号泣)

ちなみにこの話、まだ続きがあります(涙)
こんな話聞いて、当然のごとくつっこみを入れました。
上記に関する話を説明しつつ「定格は○○VA以上必要です」と書いてメールで連絡したわけです。
技術部門やうちやらあちこちからメーカに連絡が行っていたこともあったので、窓口統一の意味も含めて当初メーカとやりとりした方に一任する形で。
打ち合わせが行われ、その結果。
全然ワシのコメント反映されてないやん!
_| ̄|○
そんなわけで、対応した方と連絡取ろうとしたら、今日は外出で不在だそうで。
…明日連絡取って、来週早々にもそこに出向く必要が出てきました。
また出張かよ…(苦笑)