あるアナクロ技術者の日常のひとコマ

あるアナクロハードウェア技術者のちょっとした日常など

アダプタに関するアラカルト

こちらで期待されているようなので(笑)、書いてみることに。

  • アダプタの選び方

基本的にリスクが理解できない人は純正品以外は使うのをやめましょう。

終わり。



…じゃ、つまらないので(笑)



まずは元々のACアダプタがどんなものかをしっかり理解しましょう。

ACアダプタにはここで述べられている通り、AC出力するものが存在します。

これは受ける側の機器にも「AC12V」みたいな表記があると思うので分かると思います。

その上で、DC出力するものを見ていきます。

DC出力するACアダプタには、ドロッパとスイッチングと言う回路方式により2種類のものが存在します。

見分け方としては、同じ出力であれば、ドロッパは大きくて重く、スイッチングは軽くて小さくなります。

どちらにもそれぞれ特徴がありますので、それは別々に説明します。



まず、基本的なこととして。

個人的意見ではありますが、スイッチングのACアダプタをドロッパのACアダプタに置き換えるのは絶対におすすめしません。

その逆に関しては、比較的問題は小さくて済むパターンが多いので許容しますが。

もっとも、その場合、スイッチングにすることで値段は高めになるのでそんなことをするのは相当な物好きだと考えることにします(笑)

この辺に関しては、以降を読んで貰えれば、ある程度は理解できると思います。



ドロッパの場合。

電気の基礎が分かってる人にはトランスで電圧下げて整流してるだけ、で通用しますが、電気の基礎知識がない人にはこの言葉だけで理解しろというのは酷というもの。

そしてそれ以前に、そもそも一般家庭のコンセントに来ている交流が、そのまま額面通りの100Vではないことを理解してもらわないといけません。

簡単に分かるのは、冷蔵庫のコンプレッサーが動くときに一瞬明かりが暗くなったりすることがありますが、それは瞬間的に電圧が変動しているからです。

それ以外の要因もあったりして、一般家庭に来ている電源電圧は一定ではありません。

ここで、勘の良い人で電気の基礎知識がある人は、ドロッパの抱える根元的な問題に気がつくと思います。

トランスの入力と出力は、トランス自体の巻き線比率で決まります。

このため、100Vで10Vを出力するように作られたトランスの場合、入力電圧が90Vまで下がった場合、出力も9Vまで下がることになってしまいます。

ACを出力するアダプタも、この点では同じです。

中身としては、ドロッパの整流部分がないだけなのですから。

このためアダプタから出力される電圧は一定ではないことになります。

アダプタの出力に関してはラベルに10V 1Aのように記載されています。

ですが、このように変動してしまうことを考えると、その数値は大変アバウトな数値であることがおわかりになると思います。

つまりドロッパのアダプタに関しては、ラベルに記載されている数値は目安にしかなりません。



と、ここまで書いて「ドロッパのことを文章で簡単に書いただけで、これだけの量になるのか(汗;)」と愕然。

実を言えば、まだこれでもドロッパの半分しか書いてないというくらいなんだけど。

うーむ…これに図を加えること考えると、本気で簡単な小冊子レベルになっちゃうよなぁ…と思ってみたり。

というわけで、そのうち続き書くと思いますが、どっかの技術雑誌とか扱ってるところに売り込んで原稿料取るかも(ぉ